グルコサミンを「サプリメントで摂るのは無意味」という報道について
2017年10月22日 ※旧・アメブロ投稿記事です
今年に入って、週刊現代や週刊文春などの雑誌が、サプリメントとしてのグルコサミンについて「その効果はほとんどない」という報道をしている。
詳しくは両誌のバックナンバーを取り寄せてもらうとして、確かに「サプリメントだけとっていれば安心」と考えている人々に警鐘を鳴らす記事としてはいいと思う。
グルコサミンはカニやエビなどに含まれている成分の一つで、人間の体内にも存在し、軟骨などの成育に関わっている。
加齢とともにその成育機能が衰えて、腰や膝関節などに痛みを感じるようになる。
「だから特に高齢者はグルコサミンをサプリメントで補いましょう」という流れだ。
ところがどっこい。
先述した週刊誌の記事の中にも、医師が「髪の毛が薄い人が髪を増やそうとして髪の毛を食べても、髪の毛が増えないのと同じ」とコメントしていたが、まさにその通りなのだ。
大前提として、まず食品という栄養素がある。
そして、われわれはそれを食べる、飲むことで、体内に栄養素を取り込む。
しかし、そのままの形で取り込めるわけではないのだ。
例えば、ご飯などの炭水化物を食べるとすると、でんぷん質はブドウ質(グルコース)や果糖に分解されて、おもに小腸で吸収される。グルコースは脳の栄養や、臓器や筋肉などに貯蔵される。
このグルコースがアミノ基と結合したものがグルコサミンだ。
このように食品の栄養素は、体内でいったん分解され、化学合成されて、必要な部位に運ばれて細胞をつくったり、貯蔵されたりしているのだ。それを代謝と呼ぶ。
つまり、週刊誌の記事は、関節の軟骨をつくろうとしてグルコサミンのサプリを飲んだとしても、必ずしもそのリクエストに、体の配分が応えてくれるわけではない。別の場所に貯蔵あるいは使用されることが多い――ということを書いたものである。
栄養素の分解(異化作用)、合成(同化作用)という医学のイロハがわかっていれば、おおいに頷ける記事だと思う。
ただし、ここにも個人差というものがあり、「サプリメントでも効果があった」という方が何割かいることも事実。
「効果があった」と喜ぶのか、「ちっとも効果がない」と怒るのかは、試してみなければわからないというのが実情でもある。